喪家の役割と会葬の心得

喪家の役割

喪家とは、お葬式を行う家のことで「遺族」と同じ意味で使われます。地域によっては「そうけ」「もけ」と読んだりもします。
また「喪家の犬」ということわざがあります。
「不幸にあった家で、家人が悲しみのあまりえさをやるのを忘れ、元気の亡くなった犬。転じて、ひどくやつれて元気のない人。」を指す言葉です。

喪家には、悲しみに暮れる一方で、受付や接待など様々な役割があります。

喪家とは、お葬式を行う家のことで「遺族」と同じ意味で使われます。地域によっては「そうけ」「もけ」と読んだりもします。また「喪家の犬」ということわざがあります。
「不幸にあった家で、家人が悲しみのあまりえさをやるのを忘れ、元気の亡くなった犬。転じて、ひどくやつれて元気のない人。」を指す言葉です。

喪家には、悲しみに暮れる一方で、受付や接待など様々な役割があります。

喪主

喪主は本来、喪家の代表として、弔問客の相手をしたり儀式において会葬者に挨拶をする役目で、一般的に故人の配偶者や子といった家督を継ぐものが行います。両親と同居して家業を継いでいるような場合など、次男や三男が務めることもあります。最近では女性の喪主も多く、複数人で一緒に務めることも可能です。
喪主を決める際は、仏事や墓の管理は費用がかかるため、その負担をどうするのかも話し合うことが必要です。

賄い(通夜・葬儀・法要の飲食準備)

昔ながらの風習で、喪家・ご親族の女性また隣近所の主婦が手伝う地域もあります。
お通夜の後、弔問客にお食事を出して接待を行います。かつては精進料理を振る舞っていましたが、近年では寿司やサンドイッチなどの軽食も用いられています。また最近では、人手を手配してくれる業者へ手配することも多く、事前に確認しておくと良いでしょう。

留守番

ご親族・ご近所の方など、葬儀や火葬に出席されない方にお願いをします。
最近では留守番を置かないケースもありますが、喪家を狙った空き巣被害も多くあるようです。念入りに戸締まりを行うようにしましょう。

町内へのお知らせ

親族や知人、町内へ訃報と葬儀日程を知らせます。
地域により形式・名称が様々で、回覧をまわすだけの地域もあります。詳しくは当社や町内会長へご相談ください。

受付・会計

親族に依頼するのが一般的です。会計は「香典の計算」と「弔問客のリスト作り」も行うので、信頼できる人物に依頼しましょう。
芳名録・名刺・香典袋などを用意し、会葬者にご挨拶とご案内を行います。
芳名録には氏名・住所・会社名を記入していただき香典袋の氏名を確認します。香典が連名の場合には人数分御礼品をお渡ししましょう。
会葬者から供物や供花を頂いた場合は式場にお供えします。弔電が届いたら司会者へお渡しください。また、供花代などは香典とは別に保管します。

弔辞の依頼

上司や親しい友人など、故人が信頼していた人物にお願いします。葬儀日程や内容が決まったら、早めに依頼をするのがマナーになります。
最近は弔辞を読まれず、友人や親族が思い出話を語るだけの葬儀が多いため、無理に選ばなくても良いでしょう。

葬儀挨拶の準備

喪主はたびたび挨拶をするので、何を話すのかを考えておくと良いでしょう。特に通夜と葬儀・告別式の挨拶は、3~5分の長丁場となるため、原稿を用意しておくようにしましょう。

火葬の後、遺族は葬儀のお世話になった方に向けて接待を行います。僧侶・お世話になった方を上座に迎え、遺族は下座・末席に着きます。僧侶には出席の有無を事前に確認し、辞退の際には「御膳料」として食事代を包むのが一般的です。

会葬の心得

葬儀にふさわしい服装

▼男性の場合・・・
職場から告別式に急に出席しなければならない時のため、黒ネクタイを用意しておくと便利です。

▼女性の場合・・・
華美な服装を避け、アクセサリーも控えましょう。

遺族や近親者の洋装喪服

●男性

正装黒モーニングかフロックコート・縞ズボン・白縁を取った共チョッキ・白ワイシャツ・黒ネクタイ・黒靴下・黒い靴
略装黒スーツ(シングルもダブルも可)・白ワイシャツ・黒ネクタイ・黒靴下・黒い靴

●女性

正装黒いアフタヌーンドレス(夏でも袖付きのものを)・黒スエード・黒ストッキング・黒手袋・ベール付きの黒い帽子・黒く、光らないアクセサリー(結婚指輪はしたままで可)・黒ハンドバッグ
略装 黒スーツ(ツーピース、ワンピースでもよい)・黒い靴・その他正装と同様

一般の会葬者の洋装喪服

●男性

正装黒スーツ(シングルもダブルも可)・白ワイシャツ・黒ネクタイ・黒靴下・黒い靴
略装ダークスーツ(紺、グレーなど黒に近い地味な色のもの)・黒ネクタイ・黒靴下・黒い靴

●女性

正装遺族や近親者の略装と同様
略装地味な色で光らない材質のスーツ、ワンピース、ツーピース・黒い靴とバッグ・手袋

葬儀・香典のマナー

  • 不祝儀袋に現金を入れ、住所・姓名・金額を書き入れます。表書きに姓名を、裏書きに住所・姓名・金額を書きます。
  • 袋に「御仏前」や蓮(はす)の絵が描いてあるものは仏式のみ使えます。神式の場合は「御玉串料」「御霊前」、キリスト式の場合は「御花料」「御霊前」と印刷してある物を使いましょう。
  • 袋は弔事用のふくさか地味な色の風呂敷に包み、受付で差し出しましょう。
  • 郵送する場合は不祝儀袋を現金書留で送り、お悔やみ状を同封しましょう。
▼仏式の場合▼神式の場合
・霊前の手前で遺族に一礼をします。・霊前の手前で遺族に一礼をします。
・霊前で合掌をして一礼をします。・玉串の根元を右手・枝先を左手で受け取ります。
・焼香をします。・時計回りに回し、根元を霊前に向けて置きます。
・焼香の後、合掌をして一礼をします。・二礼二拍手一礼をします。
・霊前から下がり遺族に一礼をします。・霊前から下がり遺族に一礼をします。